お呼びとあらばどこまでも 第11回 福岡
この日はFBS福岡放送、夕方のワイド番組「めんたいワイド455」に歌のゲストとして出演するため午後3時頃、テレビ局に入った。
そこで、番組スタッフと打ち合わせ。
もちろん、こっちは、ばっちりクロールを歌うべく意気込んでいたわけよ。
ととととととととととととととーーーころがどっこい。
番組スタッフ:「じゃあ、番組のテーマ曲、作ってくださいね。」(あっさりと)
▲ 打ち合わせ中
「は?」
「まさかね・・・・聞いてないちゅうんねん」
番組スタッフ:「生本番では、そのテーマ曲だけ歌ってくださいね」(いともあっさりと)
「そそそれだけ?・・クク、クロールは?」
番組スタッフ:「っというわけで、よろしくぅぅぅ。ニャハ!!」(かわいく)
「・・・・・・・・・・・・・・・」
戸惑いながら、本番1時間前に、ようやく中継現場(外)に到着。
そこで、パーソナリティーのヒップアップ川上さん(写真右)とプリティー西川さん(自分で言ってる)と、出会いなりゆきを説明しながら曲作りのための取材をお願いした。
なんせ、「曲できませんでした。ハハハハ」みたいなオチだけにはしたくなかったので時間と戦いながら、取材にも熱が入る。本番まで40分。
取材によると、「めんたいワイド」の番組の中で、天神イムズ前から「テレビどんたく」という中継コーナーがあり、暑いときも寒い時も毎日そこから街の模様を中継しているらしい。
ヒップアップ川上さん曰く、「スタジオはいいよなあ、涼しくって・・・ブツブツブツ・・」
・・・・ボクは思った。
思い起こせば、ヒップアップ川上と言えば、かの「ひょうきん族」時代。
まさにぼくらの青春だった。あの時代、誰もがヒップアップのあの歌を踊り口ずさんでいたものだった。
そんなぼくらの川上さんが今、苦しんでいる。
オレは黙っていられるわけがなかった。
「よし!!そんな川上さんの本音を歌にしょう」
もう迷いはない。時間も気にならなかった。
泉のごとく涌き出るメロディーが言葉に命を吹き込んでゆく。
そして、ついに生放送がスタートした。
曲は本番3分前に完成した。
そして、博多の空に向かって、力の限り歌い上げたのである。
「テレビどんたくのテーマ」 作詞曲シミズカズヒコ
(月)から(金)までやってる 天神イムズど真ん中
ヒップアップの川上とプリティーって自分で言ってるプリティー西川
冬は寒くていやだな 夏は暑くてもっといやだな
アスファルトには飽きたから スタジオでやらしてくれ
めんたいワイド455 テレビどんたく
顔で笑って心で泣いて 今日もがんばってるんだ
めんたいワイド455 テレビどんたく
過ぎ行く人達を幸せに してあげたい
そしていつかこの番組まるごと奪いとってみせるから
みんなの感想は、もういうまでもない。
スタジオコメンテーターの人に「楽曲的にすばらしいですね」 と言わせる名曲の誕生だ。
中継時間は4分30秒。アットいう間に終わってしまった。
中継本番終了後、突然とはいえ、「お呼び」の任務完了ということで 依頼料をいただきにいった。
まいど!!クロール2枚分ゲット。
っということで、もう一回中継されるお天気コーナーにもなにげにいたりしながら、歓喜のうちに番組は終了した。
そして、新幹線に乗るため急いで会場を後にした。
そんなボクは、ある歌を何度も繰り返し、口ずさんでいた。
♪それでは (チャチャチャチャ)お別れしましょ♪
♪さよなら(バイバイバイ)さよなら(バイバイバイ)♪
♪ごきげん うるわしゅう〜〜♪
1999年8月18日
THE WATER OF LIFE
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